ScholAgora第9回セミナー「日本地球惑星科学連合が参加学協会と共同で出版する国際誌 Progress in Earth and Planetary Science -創刊,発展,将来の目標・課題-」

2025/06/26

今回は、日本の学会ジャーナル出版に関わる講演です。
複数学会が集まり、新刊OAジャーナルを立ち上げるという試みを成功させた学会からのご講演となります。

詳細は以下をご覧ください。
多くの方々のご参加をお待ちしています。

「日本地球惑星科学連合が参加学協会と共同で出版する国際誌
Progress in Earth and Planetary Science -創刊,発展,将来の目標・課題-」

日時:
2025年7月16日(水) 15:00~16:30
※いつもと開催時刻が異なりますのでご注意ください。

場所:オンライン(zoom)

参加登録
下記ボタンから参加登録ができます。
*登録に際してはメールアドレスを再度ご確認ください。


※申込期限:7月15日(火)正午までに参加登録を終えられた方々に、zoom参加のためのURLをお送りします。

講演者

川幡 穂高 (かわはた・ほだか、東京大学名誉教授、早稲田大学特任教授)

Abstract(624字)

私たちは一人で研究しているのではなく,「研究生態系」の中で生きている.地球惑星科 学の分野では,約50の関連学協会,1万人の会員が集まり,日本地球惑星科学連合(Japan Geoscience Union)を30年前に発足させた.そして,学際的研究の促進,そして統合的概 念の創出を目指して,学問を発展させてきた.「学術誌の刊行」と「年会の開催」は,学 会活動の大きな2つの柱である.そこで,欧米の連合(ユニオン)が出版するジャーナル と同等の質の出版活動を行うべく,また,財政的に十分な収入を得る目的のため,2014年 に学術誌「Progress in Earth and Planetary Science(愛称,「PEPS」)」をSpringer- Natureと協力して創刊した.最初の数年間はIFなどもなく,当然のことながら質の高い原 稿の投稿に苦労したが,一方で,この活動をサポートしてくださった方々も多く,「研究 生態系」の方々に深い謝意を表したい.開始から10年が経過し,CiteScore,5year-IF, 2year-IFなどのジャーナル評価指標を比べると,PEPSは欧米のユニオンの学術誌と同等レ ベルまで到達した.しかし,出版数,海外の研究者が筆頭著者となる投稿数,学術刊行に よる収入に関しては,欧米のユニオンとは,まだ大きな隔たりがあるのが現状である.こ れらの項目は,今後10年間の主な課題と考えている.「真の国際誌」となるための努力は ,まだ続いている.